2017年10月7日 長門湯本温泉 事業者オーディション事前説明会を開催しました。

・当日の会場の様子

事業者オーディション事前説明会

平成29年10月7日(土)に山口県長門市湯本温泉の大谷山荘にて「長門湯本温泉 事業者オーディション事前説明会を開催しました。当日は、参加者向けの席を30席用意しましたが満席となったほか、長門市の職員の皆様や報道関係の方も参加いただき盛況のなか事前説明会を開催することができました。

・長門湯本温泉事業者オーディションの概要説明

長門湯本温泉事業者オーディションの概要について、この事業の企画・運営を担っている株式会社YMFG ZONEプラニングより説明を行いました。

〜YMFG ZONEプラニングからの概要説明〜

長門湯本温泉のエリア全体の面的な活性化を目指すため、新たな民間投資を同エリアに呼び込み、事業パートナーとする今回のオーディションの目的を説明。このオーディションは、スクール・合宿形式でビジネス経験豊かな講師陣が参加者のアイデアや事業プランをブラッシュアップして事業化に向けたサポートを行う。長門湯本温泉に特化したファンドの検討も進めており、事業環境は整っている。全国の意欲ある事業者からの応募に期待しています。

【オーディション募集要項】

日  程:平成29年12月1日(金)~3日(日) 合宿(2泊3日)

平成30年2月(予定)         最終発表

会  場:長門湯本温泉「玉仙閣」(合宿)

募集人数:15名程度(参加多数の場合はエントリーシートの内容で選考を行う)

参加料 :10万円(税抜)

応募方法:左記WEBサイトから申込み→http://nagatoyumoto-pj.jp

応募締切:平成29年11月17日(金)

・長門湯本温泉観光まちづくり事業の状況説明

長門湯本温泉観光まちづくり事業の状況について、有限会社ハートビートプラン泉代表から説明がありました。泉代表は、高松、下関、豊田、大阪なんば、岡崎のまちなか再生や公共空間のプレイスメイキング、着地型観光事業「OSAKA旅めがね」等の事業に関わった実績を持ち、2017年度から本プロジェクトのデザイン会議の司令塔として活躍されています。
〜泉代表からの発言要旨〜

長門湯本温泉は、ピーク時40万人の宿泊客数を誇っていたが、現在その半分の20万人にまで宿泊客が減少している。地元旅館の廃業を契機として温泉地の活性化策について、廃業した旅館跡地への進出を検討する星野リゾートから、エリア全体を活性化するマスタープランの提案があり、それが元となり長門湯本温泉観光まちづくり計画を策定。

この計画では、温泉地活性化を公共投資のみに頼らず、民間の投資を呼び込むことを計画の肝としている。長門湯本温泉は、全国トップ10の温泉地を目指しており、「①圧倒的な公共空間の使いこなし」、「②コア事業の自立収益化」、「③地域内事業者の活性化」、「④新規コンテンツの継続組成」を行っていくこととしている。

今回の事業者オーディションは、③と④に関連する試みであり、今後の長門湯本温泉の活性化には不可欠な取組み。意欲ある事業者の参加に期待したい。

・リノベーション実例紹介(cafe&pottery音)

長門湯本温泉における空き家をリノベーションした実例として、合同会社おとずれプランニング大谷代表(大谷山荘専務)から、その取組み経緯や店舗の紹介などが行われました。

当地では数十年振りの新たな店のオープンであり、今年8月に音信川沿いにオープンしたカフェ「cafe&pottery 音」は築45年の空き家をリノベーションし開業しました。

これまでの様々な枠組みを越えて、萩焼・深川窯の若手作家、温泉旅館組合青年部、デザイナーなど異なる業種の事業者且つ地元の有志の協力により開業に至っています。大谷代表からは、自らリノベーション作業に関わった経験も交え、長門湯本温泉の活性化への熱くて強い想いを発信されました。

・パネルディスカッション

説明会のメインイベントとして、「地域ビジネス×長門湯本温泉」というテーマで株式会社umari古田代表、有限会社ハートビートプラン泉代表、合同会社おとずれプランニング大谷代表の3名によるパネルディスカッションを行いました。

〜古田代表からの発言要旨〜

現在、境界の考え方が変わりつつあり、温泉は休日(オフの時間)に行く所というイメージを変え、オンの時間でも温泉を利用してもらえる仕組み作りを考えることが、事業の新しいアイデアに繋がると考えています。また、地元のメインプレーヤーである大谷山荘をはじめ地元の事業者が先頭に立ってまちづくりに取組んでいることや、新たに当地で事業展開する星野リゾートもまちづくりに積極的に関与しようとしている環境は、これから事業を新たに興す事業者にとって、とてもプラスに働くと考えます。
さらに、一般的に事業者が苦手とする情報発信やファイナンスといった分野においてもサポートできる体制ができており、全国で見てもこのような地域は他にはありません。このように、長門湯本温泉全体が新たなまちづくりに向けて動き始めており、このいい流れを是非使って自身の事業プランの枠組みを広げ、長門湯本温泉で新たな事業を行って欲しいと考えています。

〜泉代表からの発言要旨〜

オン・オフの時間を問わず、仮にオンの時間であっても癒やしの時間を提供できるエリアとして長門湯本温泉が発展していけばいいと考えます。

長門湯本温泉で行われているようなプロジェクトのマスタープランというのは通常行政が策定するのが一般的ですが、今回は外部の事業者(星野リゾート)が提案しており、これは全国でも稀なことです。そのプランの実現を目指し、行政、地元住民等が一丸となってまちづくりに取組んでいることも、これから当地で事業を始めようとする事業者にとってとても恵まれた環境になってきていると考えます。

〜大谷代表からの発言要旨〜

今回のコンセプトである癒やされ方改革を進める上でも、そのベースとなる対象者は当地で生活する地元の方や長門湯本温泉で働いている人であると考えます。まちづくりの全てを観光客目線で進めるのではなく、この地で生活者している人の目線を取り入れたまちづくりの視点を大切にしていきたいと考えています。長門湯本温泉で働くことをプライドに出来るような、そのようなまちづくりを行っていきたい。

また、「地元を良くしてやろう」という強い想いを持った人たちが、地元に帰ってくることも重要な要素であると考えており、このタイミングでまちづくりのビジョンが広く共有できていくことが、長門湯本温泉を活性化する機運の高まりに繋がっていると考えています。

・長門湯本温泉街視察

説明会のメインイベントとして、「地域ビジネス×長門湯本温泉」というテーマで株式会社umari古田代表、有限会社ハートビートプラン泉代表、合同会社おとずれプランニング大谷代表の3名によるパネルディスカッションを行いました。